2008年8月21日木曜日

ロービジョンの人の再就職

6月から就業支援センターからの照会で、
所属している団体のパソコン相談会に来ていた
50代の中途のロービジョンの人の就職が
先日きまった。

就業支援センターから、
再就職にあたって、パソコンができていたほうがいいから、
ということでの来訪だったのですが、
うちの団体でできるのは、
趣味で使うためのパソコンのお手伝いくらいで、
職業訓練のようなことは、難しい。

職業訓練施設として、
国リハとか、日本ライトハウスなどがあることを伝えて、
せめて一緒に来てた、職業支援センターの人に

ふつうのパソコンにスクリーンリーダーを搭載すれば、
見えにくい人でも音声をたよりにパソコン使えます。
パソコン画面やキーボードだって、見やすくできます。
パソコンが使えれば、読み書きや、
メールやインターネットを使ったコミュニケーションや、
情報収集なんかが、一人でできます。
さらに、今は、見えにくさを助ける
便利な道具がたくさんあるので、
こういう道具を上手に使えば、仕事できます。

ということを、強気にアピールする。

就業支援センターの人は、
文字を大きくするキーボードのシールとか、
大活字のホームページのアドレスなんかを
メモしてた。

幸い、地元のハローワークの担当者が熱心だったのと、
その方の、働きたい、社会に貢献したい、という気持ちがすごく強かったので、
いいかんじに面接がすすんで、8月初旬に、採用きまりました。

仕事内容は、荷物をフロアに運ぶというもの。

雇用側は、荷札を読むために、
携帯型電子ルーペを用意してくれるっていってたけど、
結局3人のローテーション組んで、
ほかの人が荷札を見て、
その人が荷物をフロアに運ぶ、
という段取で落ち着いたようだ。

荷札をみる専門の人がいて、
その人は運ぶ専門、という作業の分担は、
結構合理的かもしれない。
その人、歩くのは割りと大丈夫なので。

今は研修中で、とても忙しそうだ。

ヤングでなくて、紳士の人で、
復職ではなく、再就職で、
専門職ではなく、一般職、
というかたちで採用が決まるのは、
地元ではわりと珍しいことかもしれない。

そういえば、厚生労働省が、昨年4月に、
全国の労働局部長宛に、
視覚障害のある人がハローワークに来たら、
その人にあった仕事を紹介しなさい、
という通知を出していたけれど、
そういうことも、ちょっとは関係してるのかな?

視覚障害者に対する的確な雇用支援の実施について
http://www.mhlw.go.jp/bunya/koyou/shougaisha02/txt/01.txt

ほんとに大変なのはこれからかもしれない。
そのつど、対策が必要になるかもしれない。

だけど、なんとか、
職場環境に恵まれて、仕事がうまく継続できるといいなあ、
と願うばかり。